車海老の産地はどこ?天然と養殖の違いを解説

車海老の産地はどこ

車海老は温暖な地域で生育するため、西日本での水揚げや養殖が盛んです。今では国産の車海老の8割以上は養殖で高品質な車海老を安定して供給しています。世界的にはエビの需要が高まっているため、東南アジアを中心に輸出用として養殖が盛んになっています。 

 

車海老は日本のどこで水揚げされているかご存知でしょうか。実は今流通している車海老の多くが天然ではなく養殖されたものです。この記事ではお祝い事の料理として人気の車海老の国内の産地ごとの漁獲量や世界ではどこで水揚げされているのかを紹介します。 

 

日本で車海老の産地と言えば? 

車海老が生息している日本での北限は太平洋側では宮城県、日本海側では秋田県までです。暖流の内湾を中心に生息していて比較的暖かい西日本での水揚げが多い特徴があります。 

 

流通されている車海老のうち養殖が8割 

車海老水揚げ

日本で流通されている国産の車海老は8割が養殖で天然物はかなりの高級品です。 

一般的に天然の魚介類の方が美味しいというイメージがあるかと思います。自然の荒波の中で育った天然ものでしか味わえない弾力もあります。しかし、天然の車海老の場合、自然界の様々なエサを食べて育っているため味にばらつきがあります。一方、養殖の車海老の場合はエサを統一して与えているので同じ味の車海老を提供することができます。 

 

天然車海老の漁獲量ランキング 

日本国内の天然の車海老の漁獲量は以下の通りです。 

  都道府県 漁獲量(t)
1位 愛媛県 82
2位 愛知県 72
3位 大分県 35
4位 香川県 30
5位 福岡県 29

*2015年漁業・養殖生産統計より 

日本の中でも天然の車海老は西日本を中心に捕獲されていることが分かります。 

 

養殖車海老の漁獲量ランキング 

日本国内の養殖されている車海老の漁獲量は以下の通りです。 

  都道府県 漁獲量(t)
1位 沖縄県 397
2位 鹿児島県 353
3位 熊本県 255
4位 山口県 76

*2015年漁業・養殖生産統計より 

ランキング上位4県で国内の車海老の養殖のほとんどが行われています。天然の車海老の漁獲量と比較すると圧倒的に養殖が多いことが分かります。 

1位の沖縄県では元々車海老が生育していませんでしたが、県海洋深層水研究所で海洋深層水を利用した養殖方法を確立したことによって漁獲量が劇的に増えました。 

 

世界のエビの漁獲量 

全世界のエビの漁獲量ランキングは以下の通りです。 

  国名 漁獲量(t)
1位 中国 5,847,082 
2位 インドネシア 1,261,265 
3位 インド 1,207,431

全世界ではエビの需要が高まり、養殖を中国や東南アジアの国々で養殖が盛んに行われています。主なエビの種類はバナメイエビやブラックタイガーです。以前はブラックタイガーが主流でしたが、バナメイエビの方が養殖に必要な面積が小さくて済むためバナメイエビの養殖が近年増えています。 

また、日本へのエビの輸入量ランキングは以下の通りです。 

  国名 輸出量(t)
1位 インド 35,530
2位 ベトナム 30,728
3位 インドネシア 24,080 

*2018年財務省貿易統計より 

日本に輸入されるエビは冷凍や冷蔵が多いですが、一部の車海老はおがくずの中に入れて生きたまま輸送されています。 

 

車海老は西日本での漁獲が中心 

養殖場

スーパー等で「インド産」「中国産」のといったえびを見かけるように、全世界でえびの需要が高まり、東南アジアの国々での養殖が近年増えています。

国内産のものとしては、同じ甲殻類であるカニは北海道というイメージがありますが、車海老の調査データでは西日本の方が生産量は多く全国では沖縄がトップで九州地方に片寄っています。

そんな車海老はスーパー以外にも通販サイトで購入することもできます。また、天然と養殖の車海老では特徴が異なるので、購入する際はどちらか確認してみてください。

 

車海老は暖かい環境で生育するため、西日本で天然も養殖も漁獲量が多い傾向にあります。近年は車海老を活きたままおがくずに入れて配送する通販サイトが増えていますので、手軽に日本全国で新鮮な車海老を自宅で食べることができます。お歳暮やお中元としてギフトにするのも喜ばれます。